当院でrTMS療法を受けるための診察予約を取るにはどうすれば良いか?
医療機関にかかっていない方は、rTMS療法を希望だと告げた上で初診の予約をお願いします。
かかりつけの精神科医師がいる場合には、診療情報提供書の作成を依頼してください。その際、病歴の他に、いままでに飲んだことがある抗うつ薬についての情報(薬歴)も記載してもらうようお願いしてください。初診を予約し、診療情報提供書を持参の上で初診外来受診をお願いします。
初診外来では、当クリニックのrTMS初診担当医があなたの症状や病歴を確認し、rTMS療法があなたに役立つ可能性が高いかどうかを話し合います。また、rTMS療法の特徴、リスク、および利点について話し合い、rTMS療法についての質問があればその場で承ります。このrTMS初診終了時に、rTMS療法に対する適応があれば、rTMS療法の内容や治療スケジュールを決めて行きます。
rTMS療法に関連する医療費について
rTMS療法は現在、特定のrTMS治療器を使用した標準治療に対してのみ医療保険が適応されています。当クリニックでは、標準的なrTMS療法では治療困難な症例をターゲットに非常に安価な料金(保険医療とほぼ同等の自己負担額)で自由診療の枠組みで先進的なrTMS治療プロトコルを提供しております。具体的な金額については、「治療費について」をご覧ください。
また、現在、臨床研究で実施している最先端のrTMS治療研究に参加してくださる患者さんには治療費を請求していません。ただし、こちらの臨床研究に参加するためには、諸々の研究参加基準を満たしている必要があり、全ての患者さんが参加できるわけではありません。
rTMS療法1コース30回が終了した後について
rTMS療法終了後3~6ヶ月に亘って、定期的なフォローアップ外来を実施致します。これらのフォローアップ外来では、症状を評価し、治療後の経過を確認します。rTMS療法反応者に対しては、再発予防を目的とした維持rTMS療法を検討することがあります。一方、rTMS療法無反応者に対しては、相談の上、別の治療オプションを考慮することがあります。
また、現実問題として、急性期rTMS療法に殆ど反応しなかった患者さんの場合、その後、さらにrTMS療法を追加実施してもそれ以上の症状の改善は望めない可能性が高いです。
新宿・代々木こころのラボクリニック以外で
rTMS治療を受けることができる医療機関
当クリニックは、研究面で慶應義塾大学医学部精神・神経科学教室と密に連携しております。したがって、臨床研究への参加や通常の医療保険を使ったNeuroStar治療器によるrTMS治療を希望される患者さんに関しては、慶應義塾大学病院精神神経科を紹介することができます。
その他の医療機関についてお知りになりたい場合には、臨床TMS研究会のHPで紹介している「TMS保険実施の医療機関の情報提供」をお調べになってください。
新宿駅から公共交通機関あるいは自動車で2時間以上かかる場所に お住まいの方に対しては、通常の急性期rTMS療法はお勧めしません。 アクセラレートrTMS療法をお勧めします。
通常の急性期rTMS療法の場合、最初のrTMS初診外来を受診することができたとしても、開始後、1日1回週5回のプロトコルで行う場合には、継続的に6週間通院する必要があります。その後の持続療法(ブースター治療)の可能性も考慮すると最低2か月間の治療期間を見ておく必要があります。アクセラレートrTMSであれば1日3回週3~5回行うため2~3週間の通院で完了します。
また、rTMS療法はすべての患者さんに適しているわけではありません。うつ病の場合、20%程度の患者さんには効果がなく、別の40%程度の患者さんには部分的な改善しか見られません。また、うつ病以外の他の精神疾患に関しては、まだ研究段階ということもあり、rTMS療法による奏効率はうつ病よりも低くなる可能性があります。
rTMS療法が奏功しても、効果は必ずしも永続的なものではありません。通常、rTMS療法の効果は約4~12か月続きますが、場合によっては2~3か月で再燃再発するケースもあります。その場合、ブースターセッションによる持続療法の実施が必要になってきますが、通常のrTMS療法を行っている方は近隣に在住していないと施行困難になることがあります。